NPO法人の要件
特定非営利活動とは、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする活動です。
さらに、NPO法人を設立するためには以下の表の17項目全てに該当する必要があります。
一つでも欠けてしまうと設立できません。設立前にチェックしてみましょう!
NPO法人設立の流れ
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要件の補足
2.不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与すること目的としているか
特定の個人や団体を対象とする活動は認められません。公益に寄与することが必要です。
3.営利を目的としていないか
よく誤解される方が多いのですが、「営利を目的としないこと」とは、利益をあげてはいけないということではありません。
役員や会員等に利益を配分してはいけないということです。その利益は次年度のNPO法人の活動のためだけに使用しなければなりません。
8.特定非営利活動の事業に支障がでるほどその他の事業を行っていないか。その他の事業による収益も特定非営利活動の事業に充てているか
NPO法人は、「営利を目的とした事業」を行うことが可能です。
営利を目的とした事業を「その他の事業」と言います。
「その他の事業」とは、特定非営利活動を目的とした事業の資金のために行う収益事業、特定非営利活動以外の公益事業、会員間の相互補助のための福利厚生や共済事業などが含まれます。例えば、自動販売機の設置による収入や物品の販売等。
そして、「その他の事業」で得た収益は、特定非営利活動に係わる事業に充てなければなりません。
10.社員(総会で議決権のある者)の資格の取得・喪失に不当な条件はつけていないか
NPO法人は、多くの人が賛同し活動に参加しやすくする必要があります。そのため、「社員の資格の取得・喪失に不当な条件をつけてはいけない」と規定されています。
例えば、入会のための一定の資格を設ける、入会するためには会員の紹介が必要等の規定 はNGです。但し、活動目的、事業計画等に照らして、合理的な理由がある場合は「不当な条件」となりませんが、定款や組織、事業計画等から個別に判断することになります。
11.社員が10人以上いるか
社員とは会社でいう正社員等のことではなく、いわゆる活動に賛同した会員を言います。社員と理事等の役員の兼務は可能です。
また、社員は個人又は法人、人格なき社団(いわゆる任意団体)のいずれでもよく、国籍、住所地等の制限はありません。
12.役員(理事・監事)総数のうち、報酬を受ける者の数が1/3以下であるか
報酬とは、役員の職務執行の対価として支払われる財産上の利益(金銭、物品等)であり、NPO法人の職員の労働の対価としての賃金又は給与(金銭、物品等)を支払う場合は、この報酬には当たりません。つまり、役員報酬と事務員等の給与は別です。役員全員が報酬を受けることはできません。なお、役員=事務員等のように兼務する場合は、事務員として給与を受けることは問題ありません。
13.役員として理事3人以上、監事1人以上置いているか
理事は、それぞれがNPO法人の執行機関として、NPO法人の業務を代表します。但し、定款により代表権を制限することはできます。監事は、理事の業務、NPO法人の財産の状況について監査します。
また、理事は社員と職員との兼務が可能ですが、監事は社員のみしか兼務できません。
14.役員は、特定非営利活動促進法の第20条に規定する欠格事由に該当しないか
・成年被後見人
・被保佐人
・破産者で復権を得ない者
・禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わった日又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
・暴力団の構成員等
・NPO法第43条の規定により設立認証を取り消された法人の解散時の役員で、取消の日から2年を経過しない者
15.各役員は、その配偶者・三親等以内の親族が2人以上いないか。また、各役員ならびにその配偶者及び三親等以内の親族数は、役員総数の1/3以下であるか
役員総数が6人以上の場合、親族は1人までは役員になることができます。
役員総数が5人以下の場合は、1人も親族は役員になることはできません。
NPO法人設立の流れ
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